パリオリンピック2024の女子ボクシング66kg級2回戦で、
XY染色体を持つアルジェリアのイマネ・ケリフ選手(25)が
イタリアのアンジェラ・カリニ選手(25)に勝利したことが話題となっています。
序盤からケリフ選手の強打を受け、試合開始からわずか46秒でアンジェラ選手は棄権。
試合後アンジェラ選手が泣き崩れる姿にSNSでは、
「女性の尊厳が踏みにじられた」、「多様性が女性の権利を奪った」、「女性弾圧」
といった声があがり、XY染色体を持つ選手が女性の試合に出ることについネットを始め多くの波紋を呼んでいます。
IOCはただの左傾化した興行主にすぎない!
— カシミール88 (@kashmir88ks) August 1, 2024
棄権すべきはトランス女子(XY染色体)
自分のストレートで相手に後遺症を残すダメージを与えるかもしれないと自覚せよ!#パリ五輪 #ボクシング #トランスジェンダー pic.twitter.com/yLPPAl8Gy6
遺伝情報のうち、性別の決定に関わる情報を持つ性染色体にはX型とY型の二種類があり、「XY」のペアで男性、「XX」で女性になります。
引用元:東京大学 男と女はどれくらい違う?
注目の女子ボクシング
— Rosarinn (@rosarinn) August 1, 2024
試合終わりました。
酷すぎました。
アンジェラは序盤から涙目で(命の危険を感じたのか)結局すぐに棄権しました。
試合後も泣いていました。
私も観ていて涙が出ました。
XY染色体の勝ちです。
こんな事が許されて良いのですか? https://t.co/ZQHUDL1BsW pic.twitter.com/VoB9kc6FbV
ケリフ選手と同様に台湾のリン・ユーチン選手(28)もXY染色体を持ちながら今大会の女子ボクシングに参加しています。
昨年のIBA女子世界ボクシング選手権ではケリフ選手とユーチン選手のお2人は性別適格性検査で不合格になり出場権を剥奪されています。
この騒動ですが注目するのはLGBTQとは違い、ケリフ選手が性分化疾患(DSD)という病気の可能性が高いという点です。
性分化疾患(DSD)について、
ケリフ選手の生い立ちや、騒動について詳しくまとめました。
性分化疾患(DSD)って何?
性分化疾患の人は体の性に関わる部分が多くの人と生まれながらに違います。
性分化疾患とは、性分化の過程で、染色体、性腺、内性器や外性器が多くの人とは異なる型をとる疾患群です。
引用元:日本内分泌学会
性分化疾患には、性別違和などの心の性の違いは含まれません。ただし、性分化疾患の人の一部は性別違和を持つことがあります。
性分化疾患(DSD)とは、約4500人に1人いるとされています。
性分化疾患(DSD)の中には様々な種類があり全部で40種類以上で症例も異なります。
・クラインフェルター症候群 :発症は男性のみで、染色体がXXY
・アンドロゲン不応症(完全型・不全型・軽症型): 染色体がXYでありながら外見は女性
・ターナー症候群 : 発症は女性のみで、Xが本足りない又部分的に欠けている
・スワイヤー症候群 :染色体はXYだが身体の内側も外側も女性化の発達がみられる
・尿道下裂 : 男性のDSDで尿道口の位置が先端ではなく、下側・途中等に開いた状態の疾患
・MRKH症候群 : 染色体は正常女性型だが膣や子宮がない、または一部欠損している
…など
DSDと一括りにするには種類も様々で症例も違い、軽いものもあれば手術が必要な場合もあるようです。
先天的な疾患ですが、
出生時には気づかず第二次成長の時に気づく人もいるそうです。
ABEMAprimeのDSDの特集の回では、
完全型アンドロゲン不応症の女性が第二次成長の時に初潮が来なかったことで検査をして判明しました。
クラインフェルター症候群の男性も思春期に女性的な成長をすることで気付きはじめたと話しています。
おそらくですが、イマネ・ケリフ選手はアンドロゲン不応症ではないかと思われます。
ケリフ選手の生い立ちは?
名前:イマネ・ケリフ
年齢:25歳 (2024年10月時点)
生年月日:1999年5月2日
出身:アルジェリア北西部ティアレット
身長:178㎝
アルジェリアの北西部にあるティアレットの田舎の村で育ち、元々はサッカーを16歳頃までしていました。
地元では女の子がサッカーをすることをよくは思われていなかった上で優れた成績を残した彼女に地元の少年たちが喧嘩を売られたそう。
少年たちのパンチをかわしたことがボクシングを始めるきっかけになったようです。
しかし、ボクシングを始めるも毎週のトレーニングに10キロ離れた村までバスで移動しなくてはいけませんでした。
当初、父親が女の子がボクシングをすることを認めなかった為、ケリフ選手は金属クズを売りバス代を賄っていました。
現在は両親ともに応援に来てくれるそうです。
3年後、19歳の時に2018年にニューデリーで開催された世界選手権で17位。
2019年にロシアで開催された世界選手権でアルジェリア代表として出場。
2020年東京オリンピックでは準々決勝まで進出。
2022年イスタンブールで開催された世界選手権では2位に入賞。
ケリフ選手は幼い頃から女性として生まれ育ってきたようです。
件のケリフさん、子供の頃コレらしいのよね。しかもだいぶ苦労してボクシングしてたみたい。
— 邏卒 (@emeraldraccoon) August 2, 2024
世論ほど指さす気はないんですけど、性別の病気ならもうパラリンピックでええやんけって思うなあ。 pic.twitter.com/7Lki9tXX3U
IOCの声明
ICO(国際オリンピック協会)は30日に「2024年パリ五輪ボクシング大会に出場するすべての選手は出場資格および参加規定、適用可能なすべての『医療規定』を順守している」と声明を出しました。
・パスポート上女性である。
・東京オリンピックでもケリフ選手とリン・ユーチン選手が女子ボクシングに出場している。
・2人は長年の間、IBA女子ボクシング世界選手権を含む女子のカテゴリーで国際ボクシング競技大会に出場していた。
2023年に女子ボクシング世界選手権でXY染色体がある2人の出場権を剥奪したことも恣意的と批判しました。
その理由としてIBAの議事録にはCEOのみによって失格の決定が下された事、
さらに議事録には「性別検査に関する基準を明確にすべき」と記されてあった事をあげました。
ネットでは多様性を重視したことで、”公平性”や”安全性”が失われたことを非難する声などがあがっています。
テストステロンは骨や筋肉の形成を促進させる。意図的にテストステロン値を上げることは一般的なドーピングの手法であり、スポーツの世界では禁止されている。
引用元:テストステロンとは何か? 五輪ボクシングで性別論争が激化(AFP=時事) – Yahoo!ニュース
「公平で、包摂的、そして性自認や性の多様性に基づく差別のないIOCの枠組み」
— じゅんのすけ (@junnosuke_301) August 2, 2024
性差別のない多様性をアピールするあまり区別の判断を見誤り、結果として競技の公平性と安全性が損なわれてしまった。日本でもトイレとか温泉施設とかトランスジェンダーの問題は多い。結局、被害に遭うのは女性なのよ。 https://t.co/fSjZdmelKp
女子ボクシングでは
— 世良公則 (@MseraOfficial) July 31, 2024
トランスジェンダー選手が出場
その人物の主張する心の性別が
どうであれ
身体、体力的に優位な生来男性と
女性を闘わせる行為は極めて危険
女性だけに負担を負わせる事に
違和感はないのか
これでは女子スポーツが崩壊する https://t.co/sk72X9Wfgr
五輪ボクシング女子に性別検査不合格の2人が出場…とありますが、さすがにスポーツの世界では『生物学的な男女』で区別しないと不公平かつ危険だと思います。仮に、メダルなどの実績欲しさから『体は男だけど心は女性』ということにして女性枠に男性が入ってきたら、もう公平な勝負ではなくなります。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) July 31, 2024
コメント